「専業主婦、ムカつく。」
これは、私の知人が言っていた言葉です。
-専業主婦って、楽な暮らしをしているくせに、文句言いすぎ。
-家事育児なんて、外で働く大変さに比べたらマシ。
私の知人だけではなく、一定数こんなことを思う方はいると思います。
どちらかというと、お仕事を頑張っている方、ワーキングマザー(ワーママ)から聞くことの多い言葉ですよね。
そんな声に対して、専業主婦の方の中には、肩身の狭い思いをする方もいることでしょう。
元専業主婦、1歳3ヵ月の子を預けてフルタイムパートで働き始めた経験のある筆者が、専業主婦をむかつくと思うワーママへおくりたい言葉をシェアしたいと思います。
一応、どちらの立場も経験した身から言えることは、お互いメリット・デメリットはあるよということ。
この記事では、専業主婦批判をするワーママへかけた言葉をご紹介します。
単なる専業主婦叩きは、余計なお世話
まず前提として、単に専業主婦を批判する行為は、ハッキリいうと「余計なお世話」という感じがしています。
夫婦合意の上で専業主婦というスタイルを取っているわけで、他人がとやかく言うことではありません。
扶養内税金や社会保険料が免除されていることについては、既存の国の制度に従っているだけで、専業主婦の方に非はありませんよね。
「ずるい」という気持ちを抱くことを否定はしませんが、「専業主婦にもワーママにも、メリットもデメリットもあるものですよ」とお伝えしたいところです。
ワーママを羨ましいと思う主婦も多い
この記事は、ワーママVS専業主婦の対立構造を煽りたいわけではありません。
私は専業主婦を経験した後、非正規ではありますが、一歳の子を保育園に預け、週5日9時~17時で働き始めた身。
一応、どちらの気持ちもわかります。
ワーママ、本当に大変ですよね。
特に小さな子を抱えていると、突発的な体調不良を起こして看病のために仕事を急に休まなければならなくなったり、学校行事に出席したり…
日常的な育児に加えて、イレギュラーに対応しつつ、職場への配慮も欠かせない。
そんな毎日奮闘しているワーママを、専業主婦の中には羨ましく思う人もいます。
私が劣等感まみれの専業主婦だった頃に、「ワーママを羨ましいと思っていたポイント」についてご紹介しますね!
キャリアを継続できることが最大の強み
専業主婦からすると、キャリアを形成し続けられることが一番羨ましいと思うポイント。
一度ブランクを背負ってしまうと、やっぱり再就職は色々とハードルが高くなってしまいます。
私は結婚を機に退職、妊娠・出産を経て数年のブランクの後、働き始めました。
自分の能力や家庭環境を考慮してパートという働き方を選びましたが、やっぱり正社員としてキャリアアップしてゆく女性を見ると羨ましく思いました。
女性も経済的に自立していることが当たり前になりつつある
社会的には、経済的に自立している女性が当たり前になってきていますよね。
少なくとも私の周りでは、共働き世帯の方が多いイメージです。
そんな中、専業主婦をやっていると、なんだか取り残されているような気持ちになることもあります。
ワーママに比べれば、節約をしている人の割合も多いでしょう。
悠々自適な専業主婦を謳歌する人ばかりではないのです。
育休中の手当、保育園の入りやすさ
専業主婦の場合、育休はありません。
よって、育児休業給付金もありません。
また、再就職しようとするときの保育園の入りやすさも異なります。
我が家は子育て世帯が多い街に住んでいるため、保活は激戦。
育休中の方が優先なので、専業主婦で求職をしても、保育園に入れずに就職できないという事案もある程なのです。
公的な制度で、仕事をしている人が優遇されることはしばしばありますよ。
なぜ専業主婦がムカつくの?
なぜ、ワーママは専業主婦をムカつくなんて思うのでしょうか。
今度は「フルタイムパートで働く母」という立場から、率直な気持ちをシェアしますね。
家事育児に専念できる環境が羨ましい
働いているお父さん、お母さんは、仕事と育児で精いっぱいな日々を過ごしています。
仕事も家事も育児も、自分の思うように進められれば良いけど、いつもスムーズにいくわけではありません。
毎日が出たとこ勝負。
朝は出勤に合わせて起床、家事、支度、保育園へ送り、会社へダッシュ。
帰りは、仕事が終われば寄り道することなく保育園へダッシュ。
家に帰れば、夕飯、お風呂、寝かしつけ、家事…
余裕のない生活に、ストレスをためてしまう人も少なくありません。
私は、パートで対して稼げるわけでもないのに残業をし、延長保育になってしまう時間ギリギリに保育園に駆け込んだこともあります。
子どもはお腹を空かせている上に寂しい気持ちでいっぱい。
そんな時、仕事をせずに、家事・育児に専念できる環境にある人を、羨ましく思うことがありました。
旦那さん(パートナー)の収入で生活できて羨ましい
専業主婦というと、パートナーの収入で自由に生活していると思う方もいるでしょう。
「自分は毎日精いっぱい働いているのに、働かずに気楽に暮らせるなんて羨ましい」と思う気持ちを抱く方もしばしば。
税金や社会保険料を支払わずに暮らしている
専業主婦は生産性がないと言われがちな理由の一つが、扶養に入っていることで、税金や社会保険料を支払わずに済んでいること。
汗水流して働いて、税金や社会保険料を支払っている身からすると、ずるいと感じてしまう気持ちも理解できます。
私はパートですが、扶養から外れています。
税金や社会保険料を支払っているものの、月によっては子どもの体調不良で欠勤が続き、保育料を差し引くとほぼ赤字になってしまったこともありました。
何のために働いているんだろう…と何度も思いましたね。
こんなことなら、収入は無くても、専業主婦や扶養内労働に抑えた方がいいじゃん…と。
でも、働くことは自分で決めたこと。
経験やスキルアップなど、得られるものも多いと割り切って、乗り越えました。
主婦は主婦なりに悩みを抱えている
確かに、パートナーが高収入なおかげで、悠々自適な生活をしている専業主婦の方もいるでしょう。
筆者自身も、正直にいいなあと思います。
でも、専業主婦だからと言って、悠々自適な生活ができる人ばかりではありません。
- 転勤族なので定職に就きづらい
- 小さな子どもがいるけど保活激戦区で保育園に預けられない
- 収支を考えて、子どもが大きくなるまでは働かずに節約生活…etc
専業主婦でも、色んな家庭事情を持っています。
一概に「むかつく」なんて言われてしまったら、ちょっと悲しいです。
専業主婦にはそれぞれの悩みがあることを、もう少し広い視野で考えられないかな…と思います。
↓専業主婦の劣等感について、過去記事も合わせてどうぞ↓
https://utachanblog.com/%e5%b0%82%e6%a5%ad%e4%b8%bb%e5%a9%a6%e3%81%8c%e3%83%af%e3%83%bc%e3%83%9e%e3%83%9e%e3%81%ab%e6%8a%b1%e3%81%84%e3%81%a6%e3%81%97%e3%81%be%e3%81%86%e3%80%81%e5%83%8d%e3%81%84%e3%81%a6%e3%81%84/お互いの立場を理解して、自分らしくすごそう
さて、繰り返しますが、この記事は、ワーママVS専業主婦の対立構造を煽りたいわけではありません。
ワーママと専業主婦が世間話や子育て話などをする際、やっぱり共感できないことや、相手を羨ましく思うことはあるでしょう。
お互いの立場を理解する視点を大切にすれば、対立や分断は起こりづらいはず。
「わかりあえない」と決めつけるのではなく、羨ましいなと思う部分、弱気になる部分を話してみるのも良いと思います。
意外と自分が思っているより、他人は苦労しているものですよ。
労いの言葉
他人のことをとやかく言う人って、自分がどれだけ頑張っているのか、誰かに評価されたいんですよね。
確かに、日々大変な思いをしているはず。
「頑張っていてすごいね!」と労いの言葉をかけてあげましょう。
相手の良い部分、羨ましい部分を褒める
私は、素直に相手の羨ましい部分を褒めます。
しっかりと収入を得られて、キャリアを途切れさせることなく働けていることが羨ましいと伝えました。
これは、自分自身が他人に嫉妬をせず、スッキリ気持ちよく過ごすためでもあります。
相手の良い部分、羨ましいと思う部分を素直に褒めることで、相手に嫉妬や無駄な劣等感、モヤモヤを抱き、ストレスを感じることを防ぐねらいもあります。
自分らしく過ごせることが一番
専業主婦とワーママ。
自らその道を選んだ人も、そうせざるを得なかった人も、どうせなら自分らしく過ごしたいですよね。
相手のことを気にせず、自分の生活を豊かにする方向に意識を向けてゆくと、他人を多角的な視点でみられるようになるのではないでしょうか。
職業関係なく、キラキラした人は素敵ですもんね!
専業主婦も、ワーママも、キラキラした人は自分の生活を楽しんでいる!
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