産後、母乳に関する悩みを抱える女性、少なくないですよね。
産後すぐに始まる育児が「授乳」。
私は、産後母乳量が増えないことと、息子が「乳頭混乱」になって母乳を飲んでくれないことでかなり悩みました。
「乳頭混乱」は、成長とともになんとか克服したものの、母乳量が増えず、それでも完全母乳で育児がしたかったので、母乳育児を推進している「桶谷式母乳相談室」を受診してみました。
私は完母を目指していましたが、「母乳育児」を推奨しているわけではありません。どうぞお含みおきください。
「母乳相談室」を訪れる時点での、私の母乳に関する状況
私の場合、最初からあまり母乳が出ませんでした…TT
まず、私は生後3日目の夜にようやく1mlの初乳を搾乳することができました。
息子がNICUに入っていたので、少しでも早く、そして多く母乳を搾って持って行きたかったのですが、中々出ませんでした。
産後2週間経っても搾乳量は30mlが最大でした。
息子が直母で授乳できるようになった時には、既に約1ヵ月が経っていましたが、とにかく頻回授乳でがんばりました。
しかし、時折搾乳して母乳量を測ってみると、たった20ml前後…
「もう無理なのかな…」と絶望する気持ちと、「3ヵ月までは増やせるから」という諦めたくない気持ちが入り混じり、毎日葛藤していました。
そんなこんなで、生後2ヵ月が経過。
もう完母は無理かな…でも諦めきれない…と、葛藤の毎日
母乳育児を諦めるとしても、自分のおっぱいと母乳量の現状についてしっかり知っておきたかったので、実家から自宅に戻り、近くにある「桶谷式母乳相談室」へ行ってみることにしました。
(※実家付近は田舎過ぎて、母乳を推進する相談室がありませんでした。)
「桶谷式母乳相談室」って、どんなところ?
正直、「桶谷式ってどうなの?」と気になったので、事前に評判についてネットで色々調べていました。
ー おっぱいマッサージをしてもらって、母乳の出が良くなった。
ー 赤ちゃんの舌のマッサージをしてもらったら、ごくごく飲めるようになった。
ー おっぱいと母乳を触っただけで、甘いものや乳製品などを食べていることがバレて怒られた。
ネットでは、厳しいことを言われたという経験談も多々あったので、訪れるのに少し緊張しました。
私が訪れたのは、女性の助産師さんがお一人でやられている母乳相談室。実際には、とても穏やかな印象の方で、和やかな雰囲気の中で施術してくださいました。
事前準備
まず、予約時に私の授乳の状況について伝えておきました。
母乳量が増えなくて悩んでいることや、自分のおっぱいがどんな状況なのか知りたいということなどをメールで伝えました。
持ち物は、相談室より指定され、マッサージに使うフェイスタオル3枚を持っていきました。
あとは、息子のミルクセットとオムツ、タオルなど、いつものおでかけセットも持って行っています。
「桶谷式」で受けた施術内容
次に、母乳相談室で行われた施術についてご紹介します。
「桶谷式」でどんなことをされるのか、気になりますよね…!
相談室を運営する方、助産師さんによって雰囲気や施術内容は異なると思いますが、私が訪れた相談室では以下のように進められました。
①授乳量の測定
相談室では、まず始めに授乳をして授乳量を測りました。
息子は母乳を飲みながら寝ていたので10gしか増えてしませんでした。この頃は、乳頭を咥えた瞬間にスヤァ…と寝てしまうことが多くありました。
あまり飲めていなかったことに対して、「やっぱり…(ガックシ)」という感じ。
むしろ、10g飲めていてホッとするレベルでした。
その後、持参したミルクを飲ませ、息子はcombiの電動ゆりかごに寝かせられ、就寝。ZZZ
②マッサージ
次に、ベッドに横になり、おっぱいをマッサージをしてもらいました。
乳頭の方は時折痛かったですが、私は母乳量が少なく、パンパンに張ることも少なかったので、痛みの少ないマッサージでした。
その時点で、おっぱいに残っている母乳を全て搾り出しながらマッサージをしてくださいました。
約1時間くらいかけてしっかりとやっていただいたと思います。
終わった後は、とても柔らかく、ふわふわのおっぱいになっていて驚きました!!ゴッドハンド!!
③食事や生活のアドバイス
マッサージを受けながら、食事や生活に関するアドバイスをいただきました。
おっぱいを触っていて、何をどのくらい食べているかわかると言われました。
私の場合、お肉や乳製品は大丈夫だけど、糖分が少しだけ溢れそうかな~と言われました。
実は、心当たりがありすぎて反省。
その頃、私は「芋けんぴ」をよく食べていました。
マッサージを受けている間の時間は、本当に穏やかで癒されました。
産後初めて、のんびり身体を休め、ゆったりとした時間を過ごせた気がしました。
母乳量を増やすためのアドバイス
良質な母乳を十分な量分泌させるためのアドバイスは、概ね以下のとおりでした。
全ての方に当てはまるわけではありませんし、現在では色んな説があるので、「それ違うよ!」という項目もあるかと思います。参考までにどうぞ!
①食事面
母乳に良いもの↓
- 雑穀米
- もち米は母乳増やすのに即効性あり(逆に詰まりやすくなる人もいるので、食べ過ぎはダメ)
- 根菜
- 大豆
避けた方が良いもの↓
- 甘いもの
- 乳製品
- 小麦粉
- お肉は食べるなら鶏肉(牛肉、豚肉の順で避けた方がよい)
- 生野菜
飲み物はホットのものを。
ノンカフェインでも、麦茶は身体を冷やす飲み物なので、お茶類を飲むならルイボスティーやたんぽぽ茶がベストとのこと。
②産後すぐに動き回ってしまうと、母乳量が増えない
産褥期はしっかりと身体を休めることが大切。
家の中で家事をやるくらいなら良いけど、少しでも自分の時間を持とうとして動き回ってしまうと、母乳量が増えない人が多いと話していました。
特に最初の子の時は、赤ちゃんが寝ると、「よし!自分の時間!」と思うお母さんが多いんだよね~とのこと。
私は、産後2日目から、車で40分かかる総合病院まで毎日息子の面会に行っていました。普通の産後の人よりも動き回っていましたね…
息子のことが心配で大きなストレスを感じていたし、悪露も中々収まらなかったように思います。
もしかしたら、これは母乳量が増えなかった原因の1つかもしれません。
③頻回授乳、赤ちゃんが飲めなくても、口に乳頭をチュッとすれば大丈夫!?
母乳量を増やすためには、産後直ぐからの頻回授乳が大切だそうです。
息子の場合は(ミルク多めの混合だったのもあって)、生後1ヵ月頃には夜4~5時間まとめて寝るようになっていたのですが、そういった場合は、夜中は搾乳をして、更に赤ちゃんに口に乳頭をチュッとつけると、脳が反応して母乳の分泌を促すとのこと。
私は内心「母体ってすごいなぁ…」と思う反面、「本当かな?」と思ったのですが…
そもそも、私は「授乳が痛い」「母乳が出ない」ということを考えてばかりでストレスが溜まり、授乳自体が苦痛になっていたので、オキシトシンの分泌なんて1mmもなかったのではないかと思います。
母乳をあげる喜びを感じていたのは、直母開始した最初の方だけだったと思います…
ごめんね、息子よ。
④母乳育児を目指すなら、ミルクを足すのは80mlまで
また、「赤ちゃんは、ミルクを足す量が増えていくと、どんどん母乳を飲まなくなる」と言われました。
その時点で120ml飲ませていたのですが、それでは多いそうです。
「あかちゃんは、後でミルクもらえるのがわかっているから、おっぱいを吸うのを頑張らなくなるよ」とのこと。
なるほど…
私は、「でも、本当に足りてないんだってば!ミルクを足す量を80mlでやっていたら、一か月健診から一か月経ってもあまり体重が増えていなかったんだよ。体重増えないのにいいのかな?」と、心の中で考えていましたが、もうこれに関してはスルーしました。
私は私のペースで授乳してミルクを足せばいい、と。
おまけ:哺乳瓶は顎が育たない?
直母は、哺乳瓶で飲むよりも6倍の力を使って飲むそうです。
最近はミルクでの育児も多くなっているけれど、簡単に飲めちゃう哺乳瓶だと顎が育たないとのこと。それで最近顎が小さい子が多いとも言っていました。
それを聞いて、「そうかもしれないけど、母乳でないんだもん…」と、少しションボリ。
母乳量が少なくても、しばらくはできるだけ吸わせ続けようかな…と考えたきっかけの1つでもあります。
助産師さんおすすめの哺乳瓶
哺乳瓶と言えば、ピジョン製のものを使っている方多いですよね!
まだ授乳に慣れていない赤ちゃんには、桶谷式の訓練用哺乳瓶をおすすめされました。
飲みやすい乳首の哺乳瓶に慣れてしまうと、乳頭混乱で母乳拒否に繋がりやすいとのことです。
哺乳瓶で悩んでいる方は、参考にしてみてくださいね!!
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相談室に行った後の母乳の変化
母乳相談室では、助産師さんから「今のおっぱいは元気のない状態。ここから母乳が増えるかどうかは、なんとも言えない」と言われました。
とりあえず、リミットと言われる3ヵ月まであと約1ヵ月あったので、それまでは直母での頻回授乳はがんばって続けることにしました。
それ以降は、自分の気が済むまで混合でやっていこうと決めました。
②数日後に「射乳」が起きること増えた
実は、それまで「射乳」というものがほとんどありませんでした。
「母乳がピューピュー吹き出るって本当?」って感じでした。
しかし、母乳相談室に行ってから数日後くらいから射乳が起きるようになって驚きました。
頻回授乳を続けていた成果が偶然その頃に出てきたのかもしれませんが、嬉しい変化でした。
本当にピューって出るんだ…!と感動しました。
③母乳量も微増した
とても忙しい時期だったので、搾乳はほとんどしていませんでしたが、息子に左右5分ずつ×2セットをやった後、残っている母乳をティッシュに簡単に搾り出していましたが、その量が明らかに増えていました。
④気持ちがスッキリし、混合栄養を頑張る気持ちがアップ!
桶谷式母乳相談室では、マッサージの他に授乳や育児について親身に温かく話を聞いてもらえたので、行って良かったと思います。
実はこれが1番のメリットかもしれません。
この頃は、ワンオペもしくは夫と二人で育児していたので、いつも「これで良いのかな?」と不安でした。
母乳育児は奥が深く、素人がいくら調べても学べることは限られているし、自分の状況を客観視することができませんでした。あのタイミングで専門家である助産師さんに聞いてもらうことができて本当によかったです。
桶谷式母乳相談室を訪れる人のおっぱいトラブル
公益社団法人桶谷式母乳育児推進協会 によると、桶谷式母乳相談室を訪れる人が抱えるトラブルは、「母乳が出ない」ということが最も多く、乳房のしこり、乳腺炎、赤ちゃんがうまく吸いつけないなどの悩みで訪れる人も多いそうです。
少しでもお家で不安に思うことがある方は、行ってみてもよいと思います。
駆け込み寺のように利用している方も多いみたいです。
育児に疲れた時、ちょっとおっぱいの状態を診てもらおうかな…?という感じに訪れても違和感のない場所でした。(厳しい方もいるみたいで、全てとは言えませんが。不安な場合は、できる限りの口コミを見ておきましょう!)
桶谷式母乳相談室のデメリットは?
最後に…
あえてデメリットをあげるとすると、費用がかかることでしょうか。
私が行った相談室は、初診が5000円、再診は3500円でした。
相談室は保険適用外です。
何回か通った方が効果が持続するとに言われましたが、その後すぐに引っ越しがあったので行くことができず結局1回きりに…
また、マタニティ用品やベビー用品、出産費用や子どもの入院などで色々と出費も多かったので、毎週通うのは我が家のお財布的にもちょっと厳しかったです。
費用がかかることに抵抗がない場合は、行って損はないと思います。
育児全般の相談もできる場所
母乳相談室は、母乳についてだけでなく、育児についても質問をしたりして学ぶことができるので、日々の育児に対する不安を解消したり、心の安定を図るためにも、定期的に通うのも良いのでないかと思います。
病院よりもフランクに行きやすい母乳相談室を、育児の拠り所の一つにしておいても良いかもしれませんね。
私は実家近くになかったので、産後2ヵ月経ってからの受診となりましたが、もっと早い段階で行きたかったな~と思いました。
母乳育児に1人で悩むなら、一回行ってみてはいかがでしょうか。
桶谷式母乳相談室についてのレポは、以上になります。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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