マタニティマークが物議を醸しているって、ご存知ですか?
妊娠していることを周囲に知らせるマタニティマーク。
「妊婦さんがつけるもの」と何気なく思うかもしれませんが、実は「つけるかorつけないか」で迷う方も少なくありません。
マタニティマークをつけていることで、周囲の方が配慮してくれたり、席を譲ってくれたりと、優しさに触れることが多々あります。
しかし、マタニティマークをつけていたら嫌がらせをされたという経験をした女性も意外といるんですよね。
他人を嫌な気持ちにさせたり、身の危険を感じるなら、付けない方が良いのでは?と思う方もいるでしょう。
実は私も、マタニティマークを身に付けていた時に、ちょっと辛い経験をしました。
今回は、妊娠期のマタニティマーク問題について、経験を踏まえて綴ってみようと思います。
本記事では、筆者が実際に経験したことを踏まえながら、妊娠中の女性がマタニティマークを付けることのメリット・デメリットについてお話します。
マタニティマークは何のため?
マタニティマークは、妊婦さんの健康を守るためのマークで、妊産婦にやさしい環境づくりの推進を図るため国民に対して広くマークを普及する目的でつくられたものです。
国の指針から考えると、日本社会が妊産婦にもやさしい環境になってほしいというねらいがあるわけです。
マタニティマークをつけると嫌がらせをされる、嫌な思いをする人への配慮がないなど、ネガティブな印象は想定外、もしくは、少数派のことであると考えることが自然かもしれません。
以下、厚生労働省HPより抜粋
妊娠初期は、赤ちゃんの成長はもちろん、お母さんの健康を維持するためにもとても大切な時期です。しかし、外見からは見分けがつかないため、「電車で席に座れない」、「たばこの煙が気になる」など妊婦さんにはさまざまな苦労があります。
マークは、妊婦さんが交通機関等を利用する際に身につけ、周囲に妊婦であることを示しやすくするものです。また、交通機関、職場、飲食店等が、呼びかけ文を添えてポスターなどとして掲示し、妊産婦さんにやさしい環境づくりを推進するものです。
厚生労働省HP↓
https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12884654/www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/boshi-hoken/maternity_mark.htmlマタニティマークをつけていてふれた優しさ
マタニティマークを見た方に優しく接してもらった経験があります
私は、妊娠初期に出血を繰り返していました。
大体妊娠5週後半から12週に入るまで、ほぼ毎日少量の出血や茶色いおりものが出ており、とても不安な日々を過ごしていました。
病院では、日常生活は送って大丈夫だけど、無理はせずできるだけ安静にするようにと言われていました。
つわりと闘いながら出勤は続けましたが、混雑する電車での通勤は辛かったです。
そんな時、席を譲ってくれる方に出会った時は、とても有難かったです。
「ありがとうございます。助かります。」と伝えて座らせていただきました。
その他にも、マークを見た方から話しかけられ、妊娠出産子育てについて世間話をしつつ励ましていただいたこともありました。
混雑する電車で嫌な思いをしたことも…
逆に、マタニティマークをつけていたことで嫌な思いをした経験もあります。
マタニティマークにまつわる様々な経験談のうちの1つの事例として今回ご紹介します。
マタニティマークを付けて優先席付近に乗車
私は、マタニティマークをつけたリュックを抱えて、優先席付近に立っていました。
大体優先席に座っている方は、何かしらのマークをつけていたり、ご高齢である方が多いです。
健常に見えても、具合の悪い方、怪我をされている方もいるでしょう。
なので、あくまで「空いたら座らせていただきたい」という思いで優先席付近に立っていました。
そんな中、一人の女性が優先席に座っていたのですが、私のリュックのマタニティマークを見たように感じました。
そして大きなため息を一つ付きました。
その後女性は目をつぶって寝ようとしたり、携帯電話を操作したりしていました。
ちょっぴりドキッとしましたね…
思い違いかもしれないので、気にしないようにして、10分くらい立っていました。
とある大きな駅に着くと、空いている各駅停車が止まっていました。
数駅ですができるだけ安静に座って帰りたかったので乗り換えることにし、ドア付近に移動すると…
その女性が「よかったぁ~…」と、大きなため息をもらしたのです。
普通に聞こえる声の大きさでした。
その女性の方を見ると目が合い、また携帯電話に目をやりました。
その時は、「ああ、妊婦の私に席を譲りたくなかったのかな?」とショックに似た感情を覚えました。
マタニティマークでプレッシャーを与えていた?
咄嗟に嫌な気持ちになったけれど、少し冷静になって考えると、別の考えも浮かんできました。
あの女性は、マタニティマークをつけて前に立たれたことで、「席を譲ってくれ」というプレッシャーに感じていたのかもしれません。
健常そうに見えた女性も何かしら座りたい理由があって、優先席に座っていた可能性もあります。
もしプレッシャーを与えてしまっていたのなら、悪かったなと思いました。
マタニティマークが、無言のプレッシャーになり得るということを痛感しました。
マタニティマーク、どんな使い方をすればよい?
賛否あるマタニティマークですが、どのように利用すれば良いのでしょうか。
私はマタニティマークをもらった後、こっそりとマタニティマークをつけていました。
妊婦だからと言って気遣いされるのも申し訳ないし、でも出血を繰り返している初期は不安で無理をしたくないし。
通勤電車で周囲を見ていると、多くの妊婦さんは堂々とマークをつけて座席前に立っている人もいます。
周囲の反応はというと、優先席まで満席で、朝は座って寝ている人がほとんどです。
マタニティマークなんて誰も気づきません。
あまり気にし過ぎないでいいんだな…と思った矢先に、先述した出来事に遭遇したので、電車内におけるマタニティマークの付け方に悩みました。
そこで私個人として出した結論は…
・余裕のある時は、こっそりつけて、優先席に座れた時にマークを出す。
・体調の悪い時は普通につけておく。(主に優先席付近で)
席に座れた時は、「妊婦なので座らせてもらっています」という表示としてマークをつけていました。
そして、体調の悪い時は無理をしない方が良いので、どう思われるかあまり気にせず、もし譲っていただけるなら感謝をしてありがたく座らせていただこうと割り切っていました。
その上で嫌な思いをすることがあれば、それはそれ。
長い人生のうち、嫌な思いをすることなんて、いくらでもあります。
それよりも、妊娠中に無理をすることでもしものことがあったらと考えると、悔やんでも悔やみきれませんよね。
お腹のあかちゃんを守るためなら、少々嫌な思いをすることは、何てことないと思いました。
そもそもマタニティマークを付けることは、国や自治体が推奨していることですし、悪いことをしているわけではありません!
筆者は既述したような付け方をしていますが、自分の考えに基づいてマークを活用すれば良いことなのです。
トラブルに巻き込まれないよう自己防衛も大切
残念ながら、妊婦であるが故に公共の場でひどいことをされたという方がいます。
周囲は、自分が思っている以上に「他人の妊娠は他人事」です。
当たり前なことを言うようですが、自分の身は自分で守らなければなりません。
私が妊娠中の通勤電車で気を付けていたことは以下のとおり。
- 満員電車を避ける。一本見送って最前列に並び、座れるようにする。
- 時間に余裕を持って、各駅停車に乗る。
マタニティマークをつけて嫌な思いをしたという方の中には、わざとぶつかったり、足を踏まれたり、さらには線路に落とされたなんていう恐い経験をした方もいます。
そうなると、ハッキリと加害者と被害者になってしまいますよね。
少しでも危険を察知したら逃げること。
ちょっとでも「この人なんだか反応が恐いな…」などと感じたら、勘違いだったら失礼ですが、その場をサッと離れることが賢明だと思います。
私も、電車で出会った例の女性に敵意を持つことなく、あの場をあのタイミングで離れられて、都炙るなく済んでよかったと思っています。
マタニティマークは、周囲に理解をもとめる意味もありますが、基本的には自分の身は自分で守るべきです。
その上で、周囲の優しさに助けていただいたときは、感謝の気持ちを忘れずに、ご厚意を受け止めるべきだと私は思います。
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