母乳がでなくて病んだ。出産前に知っておきたかったこと

2022年冬に第一子を出産し、母乳育児の壁にぶち当たったUtakoです。

母乳が出ないことに、母としての不甲斐なさや、女性としての劣等感など、様々な感情に苛まれました。

そして、病みました。

今回は、母乳育児を軌道に乗せたい方に向けて、母乳量が増えなかった私の経験を踏まえ、「母乳育児に良くなかった」と考えられることを紹介します。

私自身、母乳育児について誰かに深く教えてもらったことがなく、出産後、母乳育児に悩んでいくうちに、調べたり、聞いたり、経験して、学んでゆきました。

母乳育児をしたいと思っている方は、出産前に知っておくと良いと思います。

目次

母乳育児がうまくいかなかった原因として考えられること

母乳育児がうまくいくかどうかは、体質や環境などによって異なります。

本記事に列挙したNGなことに当てはまることがあるからと言って、母乳量が増えないとは言い切れません。特にがんばらずとも、出産直後からしっかり出る方もいます。

私は、自分の体質と、以下のいくつものマイナス要素が重なり合ってしまい、母乳が増えなかったのかな…と思っています。

授乳回数が少なかった

「頻回授乳」をすることは、母乳育児を軌道に乗せるために、1番大切なことだと思います。

私は、産後1日目に息子がNICUに入ってしまい、産後2週間頃まで直接授乳をすることができませんでした。

退院後、授乳を試みるも、乳頭混乱や扁平気味だった乳頭が咥えづらかったことなどから、拒否され続け、産後1ヵ月頃にようやく咥えられるようになりました。

しかし、乳頭にできた傷や、吸い始めが痛み、3時間おきに授乳することがやっと。

「あかちゃんが泣いたらとにかく咥えさせる」ということは、できていませんでした。そもそも、そのくらい頻回に授乳しなければいけないことも知りませんでした。

ストレスを溜めない

母乳育児にストレスは大敵です。

母体が母乳をつくるためには、「プロラクチン」と「オキシトシン」というホルモンが必要といわれています。

「オキシトシン」は、「幸せホルモン」などとも呼ばれ、脳が「嬉しい」「楽しい」「気持ちいい」といったポジティブなことを感じた時に分泌されるもの。

大きなストレスを感じてしまうと、オキシトシンの分泌が低下し、母乳がつくられにくくなってしまうのです。

私は、産後NICUに入っていた息子と、面会時間にしか会えない日々が続きました。

息子のことが心配なことや、息子と会えずに悲しいことで毎日泣いていました。息子が退院してからは「自分がしっかり母親になれるのか」など、常に悩んでいました。

また、里帰り出産だったので、県外の夫とは、コロナ禍だったことや仕事の関係で、臨月から産後2ヵ月まで中々会えず、側にいてもらえないこと、1人で息子のお世話をすることが辛かったです。

今までの人生で一番つらい時期だったので、このストレスも関係していたのではないかと思います。

産褥期に身体をしっかり休めなかった

産後の母体は、ボロボロ…

「全治一か月の大けがをした状態」などとも言われています。

産後8週間を「産褥期」と呼び、出産に向けて増加した女性ホルモンが急激に減少したり、子宮が元の大きさに収縮するなど、母体は妊娠前の状態に戻ろうとする時期です。

この時期に、様々な身体の痛みや不快感などを感じることも多く、無理は禁物。

私は、NICUにいる息子の元へ毎日通っていたので、しっかりと身体を休めることができませんでした。

「桶谷式母乳相談室」でも、「産後に動いてしまう人は母乳が増えない」と言われてしまいました。

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貧血気味だった

母乳は血液からつくられるため、貧血だと母乳の分泌量に影響するといわれています。

私は、出産時の出血量が多量でした。

産後だからかと思っていましたが、常にだるさやふらつきがある状況。

産後に通常の方より動いてしまい、悪露の量も多かったので、今思えば貧血気味だったのだと考えられます。

身体が冷えていた

身体が冷えると、血流が悪くなりますよね。

身体が冷えると乳腺の血流も悪くなり、母乳の出が悪くなります。

私は1月に出産し、1月~2月が産褥期でした。

さらに、産後1ヵ月は湯舟に浸かることができないので、シャワーのみ。中々冷えを解消することができていませんでした。

実は、これがかなり大きな原因かもしれないと思っています。

冬出産の方は、常に温かくするように気をつけてみてください。

妊娠中に乳頭マッサージをしっかりやっておかなかった

妊娠36週から、助産師さんに教えてもらった乳頭マッサージを続けていました。

しかし、どんな変化が起きるのかや、どのくらいを目標にマッサージを頑張れば良いのか教えてもらっておらず、なんとなく続けている程度でした。

実際には、出産前に分泌液が出るくらいにまでしておくと良いみたいです。

母乳の分泌の促進だけでなく、マッサージで乳頭を柔らかくしておくと、あかちゃんが咥えやすくなるので、スムーズに母乳育児を進めやすくなります。

乳頭マッサージは子宮を収縮させてしまうため、臨月前に熱心にやるのは注意が必要ですが、助産師さんと相談しながら妊娠中から頑張っておくことをおすすめします!

水分と栄養が不足している

これは私自身は当てはまらなかったのですが、大事なことなので一応。

お水は一日2ℓを目安に飲んでいました。

お米をしっかり食べ、野菜だったら根菜、お肉は鶏が良いと聞き、モリモリ食べていました。

「母乳が出ないこと」自体が大きなストレスだった

ストレスが母乳の分泌に大敵なのは理解していましたが、皮肉にも「母乳が出ない」ということ自体が大きなストレスとなり、毎日悩んでしまっていました。

常に「ポジティブに頑張りたい!」という気持ちと、「頑張ってもどうせ増えないのでは…?」という自分を信じきれない気持ちが葛藤していました。

母乳量が増えなくても、息子との授乳の時間を素直に楽しんでいればよかったと今では思います。

というのも、産後100日が経過する頃、母乳が増えたからです。

その頃には既に完全母乳は諦めており、ただただ授乳の時間を楽しんで、息子を愛でていました。

息子が可愛くて、気づいたら下着が母乳で濡れていました。初めての経験でした。

オキシトシンが出るって、こういうことなんだな~と思った瞬間でした。

頑張りすぎると逆にストレスになってしまい、母乳育児には逆効果。「負のスパイラル」に陥っていたのだと、今では冷静に考えられます。

ミルクをうまく使って、授乳の時間を楽しんで!

最後に…

母乳量が増えないことに悩み込んでしまった時、どうすればよかったのか、個人的な思いをお話します。

7ヵ月の終わりまでは「ミルク寄り混合授乳」、その後は完全ミルクで息子を育てていますが、生後2ヵ月くらいまではミルクを使うことに、ストレスを感じてしまうことがありました。

母乳量を増やしたいのに、息子の体重があまり増えず、ミルクの量が増えてゆくばかり。

ミルクのメリットも理解していたけれど、それよりも母乳のメリットの方が私の希望に合っており、その希望を叶えたい一心でした。

「母乳育児がしたいのに、母乳に大敵なストレスを溜めてしまい、悪循環を生んでいる」ということも、冷静に考えられていませんでした。

母乳を飲む姿も、哺乳瓶でミルクを飲む姿も、我が子はかわいいものです。

「母乳育児、なぜ自分はできないのだろう…」と、気持ちの整理が中々難しいところもあると思いますが、その気持ちは一旦置いておき、まずは授乳の時間を楽しんでみて欲しいと思います。

そこから、自分の納得のいく形にどう持っていくか。

難しい感情に、むやみに「がんばって」とも「がんばらないで」とも言えません。

せめて、1人でも多くのお母さん、お父さんに、どうか素敵な育児ができることを祈っています。

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この記事を書いた人

楽しく暮らすHSPママ
元公務員
経理事務・WEBライター

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