
妊娠と仕事のこと、悩みは多いですよね…
近年、政府は少子化対策として子育て支援に力を入れて取り組んでいますが、子どもを産みたい女性に対して、理解が進んでいない職場があるのも事実。
妊娠は誰もが計画どおりにできるものではありません。
しかし、妊娠したことで仕事を休みがちになってしまうことや、就職して一定期間立たずに妊娠することに対して苦言を呈す職場があります。
妊娠・出産と働き方。
とても難しい問題だと思います。
今回は、実際に私が経験したマタニティハラスメントと、それを通して感じたことをシェアしたいと思います。
「妊娠しないなら、仕事を教えても良い」という職場

妊活中の人には、仕事を教えたくない。
“若い主婦なら、妊娠してすぐ辞めちゃうでしょ?“
“だったら、新しい仕事を教えたくない“
これは、私がパートタイムで働いている職場で、とあるベテランパートさん(60代女性)に言われた言葉です。
彼女の言いたいことは、「すぐに辞めてしまうなら、仕事を教えても意味がない、時間や労力の無駄」ということ。
私は、妊娠を希望していることを職場に伝えたことはありませんし、わざわざ伝える必要もないと思っています。
社会の理想論としては、職場であっても妊娠を望むことは尊重されるべきこととされています。
そんな中で、悪気もなさそうにサラッと言われたので、かなり混乱しました。
その方の思考は想像できるけど、この令和の時代にとんでもない発言ですよね。
妊娠の希望があるのか聞く

さらには、完全なマタハラ発言も!
さらに後日、2人の小さなお子さんがいる20代半ばの女性には、3人目の妊娠を希望しているのかを聞いてたそうです。
そしてそれを私に伝えてきました。
〇〇さん、もう妊娠するつもりないんだって!
それなら、〇〇さんに仕事を教えても良いなって思って。
一瞬にして様々な感情が沸き上がりました。
「あははっ それハラスメントになっちゃいますよ~」と、笑うのが精いっぱいでした。
転勤族&妊娠を希望するから、パートタイムで働くことを選んだ理由

私は、この時点で結婚して一年未満で、子どもはいませんでした。
これは、面接の時に会社側に伝えていました。
さらに、転勤の多い夫とはできるだけ一緒に暮らしたいと思っているので、引っ越しを伴う転勤があれば、私は仕事を辞めなければなりません。2年未満で退職する可能性があることについても、会社側に伝えていました。
短期間で仕事を辞めることは、どのような職種、雇用形態でも少なからず会社に迷惑をかけることだと認識はしています。
でも、できるだけ働いてお金を稼いでおきたいのです。
最低限の配慮として、非正規雇用で働くことや、従業員が多く人の入れ替わりが多い職場を選びました。
正直なところ、「配慮」と言っても、自分のうしろめたさを少しでも緩和したかった…というのが1番大きいのですが…
しかし、私の状況を把握しつつも採用してもらったので、お給料の分はしっかり働こうと思っています。それだけ人手不足の業界、職種なんですけどね。
妊娠を望みつつも、働きたい理由は人それぞれ

妊娠しても働きたい
ベテランパートさんの言葉を聞いて、大分悩みました。
私も将来は子どもを授かりたいと願っています。
子どもを授かることができれば、休職や退職をしなければならない状況も考えられます。数か月でパートを辞めることになれば、職場に迷惑をかけることになるのは承知しています。
だからと言って、いつ子どもを授かることができるかわからない状況で、働くことを否定されてしまうと、「生きづらいな…」と思いました。
妊娠を望みつつも、働きたい理由は人それぞれです。
- 日々の生活費が必要
- 働けるうちに、出産・育児の費用を貯めておきたい
- 家にいるのが退屈
- 働くことが生きがい
人には人の事情があるので、否定はしないでおきたいなと思うところです。
私は、いつ夫の辞令が出るかわからないので、これからも非正規雇用のパートタイムで働くことになります。出産や育児で働けない間の会社からの保障はありません。なので、働けるうちにできるだけ働いて生活費を貯めておきたいと思っています。
離職する理由は、妊娠だけではない
ベテランさんは「妊娠」を理由として、新しい仕事を教えたくないと私に言いました。
しかし、短期間で離職をする理由は、「妊娠」だけではありませんよね。
私が正社員で働いていた職場でも、仕事を辞める理由は様々でした。
- 他にやりたい仕事が見つかった
- 職場の雰囲気が合わなかった
- 家族の介護をしなければならなくなった
- 本人が病気や家の事情で働けなくなってしまった
仕事を教えてもすぐに離職となってしまうことを残念に思う気持ちもわかります。
しかし、他人の人生だし、そういうリスクも含めて教育することが「仕事」なのではないかなと思うのです。
妊娠は、中には計画的にいく人もいるかもしれませんが、完全にコントロールできることではないと思います。なので、「短期間で仕事を辞める、自分勝手な理由」にされてしまうのは、悲しいと思いました。
どんな状況でも、周囲を気遣う気持ちは忘れないこと

誰もが働きやすい職場づくりは、多方面での改善や配慮が必要なことです。
そんな中で大切なことは、「どのような場合でも、互いを気遣う気持ちを忘れてはいけない」ということだと思います。
就職してから短期間で仕事を休んだり、辞めることになってしまった場合は、仕方ないことだけど、職場に大きな負担がかかることも事実。それなりの誠意を伝えた方が良いでしょう。
職場に残る人についても、今後自分が急に離職しなければならなくなる可能性だって否定できないわけです。離職する人のことを迷惑がってばかりでは、何も道は開けません。
誰もが働きやすい環境であるために、ますますのダイバーシティの推進を期待します。