今回は、人気アニメ「バケモノの子」の舞台モデルとなった場所、長崎県川棚町の「魚雷発射試験場跡」をご紹介します。
「魚雷発射試験場跡」
「魚雷発射試験場跡」は、不思議な雰囲気を醸し出し、今や「フォトジェニックな場所」として人気スポットとなっていますが、その名のとおり、戦時中に建てられた歴史的建造物です。
1918年(大正7年)に、佐世保海軍工廠や、川棚海軍工廠で造られた魚雷の性能を試験するために建設された場所です。 太平洋戦争が終わるまで、重要な軍事施設として稼働していました。
緑豊かな片島にそっと佇む戦争遺構。
老朽化が進んでしまっていますが、今も戦争があった事実を多くの人に伝え続けています。
本部跡
窓ガラスや天井は全て抜け、外壁だけがのこる廃墟。
「魚雷発射試験場」の「本部」として使われていた建物だそうです。
片島の静かで豊かな自然に馴染んでいました。
発射試験場跡
「発射試験場跡」には、小さなコンクリートの小屋が残っています。
建物、橋、ともに老朽化が進み、崩落の危険性もあるので立ち入り禁止となっていました。
ここは、悲しい戦争の歴史を物語る場所ですが、現在は皮肉にも静寂と美しさを醸し出していました。
アクセス
長崎県中央部に位置する川棚町。最寄り駅は、JR大村線「小串郷駅」です。
小さな無人駅の駅舎には、切符の券売機はなく、ICカードも利用できないので要注意です。
電車に乗った後に車掌さんから切符を購入するという、なんともレトロな雰囲気が味わえます。
魚雷発射試験場跡までは、徒歩だと2kmくらいでした。帰りは上り坂なので少し時間に余裕を持っておいた方がよさそうです。
川棚町に残る戦争遺構
川棚町には、「魚雷発射試験場跡」の他にも、多くの戦争遺構が残されています。
魚雷といえば、太平洋戦争末期には「水上特攻」に使われていた兵器。「川棚魚雷艇訓練所跡」には、「特攻殉国の碑」が建てられ、その悲惨な歴史を伝えています。
また、「川棚海軍工廠跡地」には、当時使われていた赤レンガの建物が多く残されています。
↓詳細は、長崎県HPをご参照ください。
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